Mastering The Mix「RESO」徹底レビュー:音楽的にレゾナンスを整える知的EQツール

RESOとは

Mastering The Mixが開発したRESOは、ミックスやマスタリングにおける不要なレゾナンス(共振成分)を検出し、自然に抑制できるインテリジェントEQプラグイン(レゾナンスサプレッサー)です。
従来のEQのように「削る」のではなく、音楽的に整理して明瞭度を高めることに特化しています。

Mastering The Mixについて

Mastering The Mixは、UK発の音響ツール開発ブランド
プロデューサーやエンジニアの作業効率と精度を高める、視覚的で直感的なプラグインを多数リリースしています。

代表的なプラグイン:

  • LEVELS:ラウドネス・ピーク監視ツール
  • REFERENCE:リファレンストラックとの比較ツール
  • BASSROOM / MIXROOM:ターゲット帯域を視覚的に補正できるEQ
  • ANIMATE:トランジェントやステレオ幅をコントロール

これらの製品に共通しているのは、「見て理解できる」デザイン哲学音質へのこだわりです。

RESOの特徴と筆者のお気に入りポイント

筆者はリリース当初からRESOを愛用しており、特にその直感的な操作性が気に入っています。

Controlキーで瞬時にサイドチェーンソロ

Controlキーを押すとソロモード(サイドチェーン)になり、カーソルを動かすだけで問題箇所を耳で確認しながら探せる。EQ系のプラグインで、ソロはできてもショートカットが無いものも多く、この操作ができるだけで処理が格段に速くなります。ソロというか、強調されます。

マウススクロールでQ幅調整

マウススクロールだけでQ幅を即変更できる点も非常に便利。
狙った帯域を、感覚的にコントロールできます。

Autoモード(Calculate Target)

自動でレゾナンスを検出して処理候補を提示する「Calculate Targetボタン」も搭載。
ただし筆者はほぼマニュアル設定派で、耳を頼りに微調整していく方法を好んでいます。

気になる点:動作の安定性

全体的には素晴らしいプラグインですが、たまに動作が安定しないことがある点は気になります。
特定環境で反応しないケースもあり、今後のアップデートに期待したいところです。

実践的な使い方

RESOは、トラック単位でもマスターバスでも有効。
中でも筆者が重視しているポイントは次の通りです。

  • Q幅は極端に狭くしない
  • 浅めに処理して、サウンドの自然さを維持
  • 深く削ると、別帯域に新たなレゾナンスが発生することがある

こうした設定により、音楽的でナチュラルな補正が可能になります。

サウンドへの効果

適切に使うと、RESOはミックス全体をクリアで心地よい音像に導いてくれます。
不必要なピークだけを軽く抑えることで、空間が広がり、音の輪郭が浮き立つようになります。

特にマスターバスでの使用では、全体のまとまりと聴きやすさが格段にアップします。

まとめ

RESOは、「聴きながら整える」タイプのEQプラグイン
Controlキーによるサイドチェーンソロ、スクロールでのQ調整など、エンジニアにとって理想的な操作感を備えています。
動作安定性には若干の課題があるものの、その音質と柔軟性は唯一無二。
ミックスからマスタリングまで、透明感を引き出す最終仕上げツールとしておすすめです。